四街道市M様邸の外壁屋根塗装工事
この度四街道市でクリヤー塗料による外壁塗装と、モニエル瓦の屋根の塗装を施工いたしました。
外壁のビフォー
四街道市M様邸は新築時にUVカットのクリアコーティングがされたサイディングボードが使用されていました。
しかし経年で既にクリア自体は切れている可能性が高く(北面等紫外線劣化しない場所はまだ残っているところもあり)、特にベランダの腰壁等日当たりが良い場所の外壁表層には多数のヘアークラック(細いひび割れ)が発生しておりました。
今回M様は新築時の外壁の模様を生かしたクリヤー塗装(透明な塗料)をご希望でした。
クリヤー塗装のデメリットとして、クラックの補修をすると補修跡がかなり目立ってしまうことがあげられます。
その点をM様にはしっかりご説明し、ご納得いただいたうえでの工事となりました。
あとから「こんなはずじゃなかった…」とならないためにも、美大塗装ではデメリットもしっかりお伝えしております。
使用材料-四街道市M様邸
外壁上塗り塗料
タテイルα美観
外壁色
クリヤー
塗料メーカー
プレマテックス
屋根上塗り塗料
水性ナノルーフ15
屋根色
No.80 艶消黒
塗料メーカー
水谷ペイント
付帯部上塗り塗料
ダイナミックTOPマイルド
付帯色
19-40B3 分艶
塗料メーカー
関西ペイント
コーキング
オートンイクシード
コーキング色
ダークホワイト
コーキングメーカー
オート化学工業
外壁塗装
\ビフォー/
高圧洗浄
北面はコケが多く発生しておりましたので、特に入念に洗浄しました。
洗浄が足りずコケや汚れが残っていると塗装をしても汚れと外壁が剥がれてしまい、塗装が意味を持たなくなります。
クリヤーで塗装
クリヤー塗装の場合、コーキング類の補修は後から施工します。
外壁の塗装
むらなく塗装していきます。(細かい所は刷毛で塗装)
タテイルα美観はクリヤー塗装で下塗りなしでも密着力が高いため、”下塗りが不要”です。
外壁塗装工事のポイント、金具止め工法
一般的なサイディングは釘打ちされていることが多く、微細な振動により釘周りのサイディングが動いてしまい、釘によってサイディングが削られ、そこから水が入って…という劣化が多いのですが、四街道市M様邸は「金具止め工法」といって釘が表層に出ない工法が採用されていました。
金具止め工法の欠点
釘周りの劣化は確かに起こらないのですが、最近では地震によってサイディングがずれてしまうことが分かっています。
このズレを直そうとすると一旦全ての外壁を外す必要があり、かなり手間とお金が掛かる事になってしまいます。(外壁同士が合じゃくり構造となっている・コーキングが打ってある・外す順番がある、等の理由により困難で高価です。)
サイディングのズレによる劣化の解決方法
予算があるのであれば外壁をすべて外して戻して…といった対応を検討されても良いのですが、また地震があれば同じようなことになり費用対効果が割に合いませんので、美大塗装では隙間が大きく中の透湿防水シートが見えているような箇所はコーキングを打ち込んで対応しています。
外壁と付帯物の接続部分の補修
雨どいを外壁に固定している金具の周囲にクラックが発生しています。家は道路を走る車や近隣の工事、地震などによって気が付かないうちに揺れており、揺れに外壁が耐えきれなくなるとこのように割れてしまいます。
また、後付けされたであろう器具の金属プレートがビスで固定されていましたが、この隙間からも水が入ると劣化につながるためそれぞれ補修しました。
後から打ち替え
クリヤー塗装の場合、コーキングは後から打ち替えます。
サイディング間のコーキングは全て打ち替えるので、まずは既存のコーキングを全て撤去します。綺麗に撤去したらコーキングと外壁を密着させる「接着剤」の役割をはたす下塗りを塗布します。
下塗りに塗りムラがあるとそこからコーキングが剥がれてサイディングが水を吸ってしまいますので、刷毛でしっかりと塗りこんでからコーキングを打ち込みます。
モニエル瓦の塗装
モニエル瓦とは…
表面にスラリー層と呼ばれるジェル状の着色顔料の層があるセメント瓦の一種です。
似ているものに「セメント瓦」があり、塗装業者によってはモニエル瓦をセメント瓦だと判断して塗装してしまうことがあります。
これはかなり危険です。
モニエル瓦にセメント瓦仕様の塗装は危険!
屋根塗装前に高圧洗浄でスラリー層を除去するのですが、通常の高圧洗浄よりも念入りに洗浄してもスラリー層を完璧に取り切ることは不可能です。
ですが、完全に取り切っていない状態に塗装するとジェル状のスラリー層の上から塗装する事となり、塗料が全く密着しません。
かといってスラリー層を”完璧に除去”しようとすると表面をサンダーで削るなどしなくてはならず、費用がかなり高額になります。
じゃあどうすればいいんですか!?
下塗りを選定します。
スラリー層を強化してくれる専用の下塗り材を使用します。
長年の経験から、モニエル瓦にこれ以上適した下塗り材はありません。
他の業者が専用でない下塗り材を使用しようとしているのであれば注意が必要です。
屋根板金をとめている釘
一番手前の釘が少し飛び出しているのですが、微振動により釘が完全に抜け落ちると強風にあおられ板金が飛んで行ってしまうことがあります。
美大塗装では屋根塗装をご依頼いただいた場合、釘を全て打ち込んでから「玉打ちコーキング」を施しています。
板金部のケレンの後、サビ止め
板金部分は手作業でケレンします。
ケレンにより細かな凹凸が生まれ、ツルツルだったときよりも塗料の食い込みが良くなり長持ちに繋がります。
板金部分は下塗りに錆止めを必ず使用します。
屋根塗装
モニエル瓦専用の下塗りを塗布し、上塗り2回で完成です。
施工事例の写真は載せられる数が少ないのですが、実際はこの20倍以上の写真を撮って施工後にお渡ししています。
工事の証拠が残っていることはお客様にご安心いただける一つの要素だと考えております。
四街道市M様、この度は誠にありがとうございました!